見に行った日:2011.1.31
会期:〜2011.2.11
会場:イメージフォーラム
荒川修作さんの映画「死なない子供」を観た。
映画監督は、三鷹にある「天命反転住宅」に自ら住んでいる山岡信貴さん。「天命反転住宅」の住人に取材しつつ、荒川さんが講演や、この住宅の説明会で話した言葉が紹介される。荒川さんって、ちょっと恐いくらいにぶっきらぼうで、怒ってるのかと思うような話し方をする人だと思っていたのだけれど、そしてもちろん、その話し方で、映像の中でも話しているのだけれど。
荒川さんが考えていることは、現在、普通に使われている日本語では表せないんだ!
その言葉で表現できないもどかしさが、あの話し方になったんだ!
と、腑に落ちた。
「哲学者なんて何もしてない」
「人類は何もわかってない」
と、否定的な物言いとは対照的に、「生きること」への圧倒的にポジティブな姿勢/態度を感じた。
何だかわからないけれど、ハンマーでアタマを殴られたような衝撃を受け、それに打ちのめされるのではなく、その衝撃が、「命」「生」へのポジティブな肯定となって、自分の中に残っている。
「1万年後に会おう」とスクリーンの最後に荒川さんのメッセージ。
うん、1万年後なら会えるような気がするぜ、荒川さん。
(2011.2.4発行 artscape news に掲載)
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