2011年1月17日月曜日

曽根裕「Perfect Moment」

見に行った日:2010.1.16


会期:2010.1.15〜3.27
会場:東京オペラシティアートギャラリー


本当に久しぶりの、曽根裕の日本での展覧会。オープン早々、行ってみた。
広い展示室をどーんと使った展示である、、ったって、ギャラリーの中にジャングル作るんだからそれくらい広い空間が必要だ。
ちなみに、この展覧会と並行して銀座のエルメスでやってる曽根の展覧会は「雪」。冬の凍てついた空気を感じる風景。一方、こちらはジャングルで、季節は対照的だし、大理石の作品も「木のあいだの光」で、まぶしく暑い夏の日を思い出す。そういう見せ方、どれくらい本人が意図的にやってるか分からないけど、うまいよなぁ。

映像の作品は、「ナイトバス」と「バースデイパーティ」。どちらもできあがる過程から見てきた、私にとっては懐かしさを覚える作品だが、改めて全編観てきた。しかしこれ、もう15年とか前の作品になっちゃうんだよな〜。それなのに、今観ても面白いし、色褪せないし、リアルだ。
ひたすら移動する車窓風景が続く「ナイトバス」は、観る者を一気に旅気分にさせてくれる。
ひたすらバースデイパーティを繰りかえす「バースデイパーティ」は、観る者すべてをハッピーにしてくれる。
そうだよね、毎日がお誕生日だったら楽しいよね。毎日旅していたら楽しいよね...。

廊下の空間を区切って、水晶の「木のあいだの光」の作品が1つだけ展示されていた。照明を狭いところに集めて照らしていて、ほんとに木の間からこぼれる光を見るような感じだった。そういえば、いつぞやの夏、曽根のうちの別荘にお邪魔した際、木の間からこぼれる光をずっと見ていたことを思い出した。

あいつ、なーんも変わってないわ。気になるもの、好きなもの、目指すもの。ずーっとおんなじ、ずーっと追っかけ続けてる。それが「Perfect Moment」、完璧な瞬間。
今回、それはもうここにあるじゃんか、と思ったけど、曽根は「まだまだ」って言うんだろうな。まだまだ、追っかけ続けるんだろうな。もっともっと完璧なのを、って。

翻って、私は、追っかけ続けてるものの片鱗にでも触れているのだろうか。かすってもいないような気もするな。何やってんだか。もうちょっと頑張らなあかんな。などと自己反省。

ショップでカタログを買おうとしてビックリ。裏表紙が破れてる!
...実は、そういうデザイン。そんな本、初めて見たよ。