2011年1月10日月曜日

森田浩彰「Timequake」

見に行った日:2011.1.8

森田浩彰「Timequake」
会期:2011.1.8〜2.5
会場:青山|目黒


この、「青山|目黒」も、ずっと行きそびれていた場所で、ようやく行くことができた。中目黒の駅から結構歩くのだ。通りに面してガラス張りなので、到着するなり、中にいた青山さんが気づいてくれて、ドアを開けてくださった。

作品が音を立てている。立てかけてあるような木材が壁に当たる音。そして壁の端っこでは、短くカーブした針金が2つ、不思議な動きをしながらのたうち回るように絡みながら張り付いている。天井の蛍光灯はふらふらと揺れ続けている。床には床を写したビデオが流されている。 「地震」をテーマにしている、と聞いて、腑に落ちた。木材が壁に当たる音は、確かに地震を思い起こさせる。揺れている蛍光灯や、時々ブレる床のビデオを見ていると、自分が揺れているのか、見ているものが揺れているのかわからなくなる。揺れている感じだけが自分の中に残り持ち帰られる。これは地震で揺れたあとに良く似ている。揺れている感じだけが自分の中にだけ残っている、この感じ。

壁で不思議な動きをする針金は、ここの展示作業をするうちに思いついたというか、偶然発見した現象から作品化したものだそうだ。自分で全て作ってない感じ(針金の動きは制御できないし予想もできない)が、作者自身も新鮮に感じていると話していた。この作品はずっと見てても見飽きない。

ほんとは全ての動きが止まった瞬間があるとカッコいいのかも。と言ったら、ほんとは、タイマーで時々止まったり動いたりするようにしたかった、とのこと。ぜひ、今度はそれを実現して欲しいな。

「破壊があって初めて生まれるものがある」 と、照明器具を壊して作られた作品を前に、作家が言ったことばがとても印象に残った。スクラップ&ビルドだって、悪いことばかりじゃないはずだ。

作家と直接話すのは面白くて、ついつい長居。この日は歩き疲れたこともあり、ここで打ち止めにして帰宅。

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