2011年12月10日土曜日

駒形克哉氏による古典定型詩の韻律に関する解説を記憶を頼りに書いてみる。

見に行った日:2011.12.10


会期:2011.12.10
会場:20202

古屋俊彦展@20202 トークイベントにて


 ◎イタリア語の定型詩
11音節8行詩(ルネサンスの頃に書かれた詩の形式)
  • 11音節からなる1行が8行で構成される
  • すべての行について、10音節目に一番強いアクセントが置かれる
  • イタリア語の単語は通常、終わりから2音節目にアクセントが置かれるため、10音節目にアクセントを置くようにすれば、自然と11音節で単語の区切りとなる。
  • 終わりから2番目でない音節にアクセントが置かれる単語,というのも例外的だが存在し、そのような単語がが使われる場合には1行が12音節、13音節となることもあり得る。→【勝手解釈】10音節目にアクセント、ということが最優先する
  • 2番目に強いアクセントが置かれる音節の位置には2種類ある。 6音節目に置かれる場合、「大様式」と言われ、公的な感じ、荘厳な感じ、とされる。 4音節目に置かれる場合、「小様式」と言われ、私的な感じ、身近な感じ、とされる。
  • 各行の終わりの音は8行につき3種類で構成する。A,B,Cの3種を、A B A B A B C C と配する形式。
  • 1行目、3行目、5行目が同じ音で終わり、2行目、4行目、6行目は1、3、5行目とは別の、同じ音で終わる。7行目、8行目は、また別の、同じ音で終わる。

◎ラテン語の定型詩
ヘクサメトロン
  • 長音と短音の組み合わせによる音韻。
  • 長音=2分音符、短音=4分音符 として6小節で読む【駒形氏独自の説明;一般的なラテン語の教科書等では、このような楽譜による説明はしない】
|長 短短|長 短短|長 短短|長 短短|長 短短|長 長|

  • 「短短」の部分は「長」でも置き換え可能。
  • 5小節目にあたるところは「長 短短」とならなければならない。
  • 最後の「長 長」は「長 短」となっても構わないが「長 短短」とはならない。

◎定型詩の形式は他にもいろいろある。


記:2011.12.11 記憶を頼りに記述。
改:2011.12.13 駒形氏に見ていただきご指摘いただいた点を修正加筆。

(Facebookより転載)

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